保育士として働き始めたけど正直つらい!
ほかの人はどうやってこのストレスに対処しているんだろう?
こんな悩みを抱えていませんか?
ここでは保育士が抱えやすいストレスとその対処法について、体験談を交えながら解説していきます。
①保育士が抱えるストレス6選
⒈人間関係のストレス
最近は男性保育士も増えてきましたが、まだまだ女の職場。
先輩保育士のいびりや園長からのパワハラなど、人間関係の悩みは多くの人が抱えているようです。
◆解決策
スルースキルを身につける
相手からの嫌味を真正面から受け止めてしまうとストレスが溜まってしまいます。
鈍感力を磨いてスルーする力を身につけましょう。
- 情報部分のみをしっかりと聞き取る癖をつける。
- 嫌味に過剰反応せず、無視する。
- 適当な相づちや返しで話をそらす。
同期の先生と交流を深める
同期の先生がいれば仲良くなって、愚痴を聞いてもらいましょう。
家族やほかの職種の友人にはわかってもらえないことも多いと思います。
その際気をつけておきたいのが、その人が本当に信用できる人物なのかということです。
信用して話を聞いてもらったのに実は職場でばらされていた、なんてこともあるようです。
相談する相手は慎重に決めましょう。
年齢が少し上の先生と仲良くなる
年齢が離れている先生にはなかなか話しかけづらいと思いますが、少し上の先生なら話しかけやすいです。
私も一つ上の先生と仲良くなってからは色々なことを教えてもらって、格段に仕事がしやすくなりました。
1年目は特にその園の暗黙のルールや気をつけるべき先生情報など、先輩保育士から聞き出しておくと仕事もスムーズにこなせるでしょう。
2.保護者対応のストレス
保護者との関わりは1年目の先生にとっては苦手と感じる人も多いのではないでしょうか。
私も最初は保護者の対応はとても緊張しました。
しかし保育士にとって避けては通れない仕事です。
厳しいことを言うようですが、預ける立場としては1年目の先生は「大丈夫かな?」と不安になってしまいます。
私は今保護者の立場なので、「あぁ、あの時お母さんたちはこんな気持ちだったんだな」とわかります。
しかし1年目の先生でも保護者に信頼される方法はあります。
◆解決策
積極的に雑談をして仲良くなる
子どものことはもちろん、子どものこと以外でも積極的に話しかけてみましょう。
保護者と仲良くなることで、多少のことではクレームを言いにくくなります。
さらに普段から会話をすることで先生の人となりがわかってくるので、安心できるという効果もあります。
大きな声で堂々と接する
初めのうちは自信がなくて声が小さくなりがちです。
しかし先生が自信なさげだと保護者も不安になってしまいます。
はったりでもいいので自信をもって、大きな声ではきはきと話すように心がけてみましょう。
誠実な対応
新人の先生はベテランの先生に比べると、スキル面では敵わないかもしれません。
しかし、新人ならではの強みもあります。
それは誠実さ、一生懸命さです。
経験を重ねるにつれて誠実さがおろそかになっていく人も多いです。
新人の先生でも真面目に、一生懸命な姿を見ると好感が持てます。
私も子どもの担任の先生が、子どもの様子を身振り手振りで汗をかきながら一生懸命伝えてくださった時に、「あぁ、いい先生だな」と思ったことがあります。
誠実に、一生懸命に対応するということは、新人の先生でも今すぐにでもできることだと思います。
ぜひ取り組んでみてくださいね。
3.臨機応変に動けないストレス
保育の現場では臨機応変な対応が求められることが多いと思います。
子どもにはそれぞれ個性があるので、みんな同じ接し方ではうまくいきません。
経験を積んでいくうちに、こういう子にはこういう接し方。こういうトラブルにはこういう対応。というように、だんだん対応の仕方がわかってきます。
しかし新人の先生にとってそれは至難の業ですよね。
◆解決策
小さな成果を積み上げて自分を褒める
いきなりベテランの先生のように動くことはできません。
うまくいかなかった時に何がいけなかったのか、どうすれば解決できたのかを考えましょう。
できればノートなどに書いて可視化していくと、頭に定着していきやすいです。
そして次にうまくいった時には、自分を褒めてあげましょう。
そういう積み重ねを続けていくうちに、だんだん自信がついていくのです。
先輩保育士の技を盗む
相談できる先輩がいる場合は、その都度聞いてみるのがいいでしょう。
先輩に聞きづらい時は、先輩の行動をよく観察してみてください。
「あぁ、こういう時はこうすればいいのか」という気づきが見つかります。
4.責任の重さを感じるストレス
保育士の仕事は、子どもの命を預かるという責任の重さがあります。
私も担当の子にけがをさせてしまったことがあります。
保護者の方は笑って許してくださいましたが、しばらくはとても落ち込みました。
常に気を張ってみていないといけないので、とても神経を使いますよね。
◆解決策
プライベートでゆっくりする
どんな仕事でもそうですが、仕事とプライベートを分けることは大事です。
仕事の悩みや失敗をプライベートで引きずらないようにしましょう。
なにか嫌なことも忘れてしまうぐらい没頭できる趣味をもつのもいいですね。
しかし、仕事柄プライベートで保護者や園児に会うこともあると思います。
なるべく勤務先から離れた場所に生活拠点を置くほうがいいかもしれません。
私はスーパーで保護者に会うのが気まずかったので、少し遠いスーパーに言っていました。
責任の重さを感じている時点で大丈夫
責任の重さを感じてストレスになっている時点で、あなたはとても責任感のある人なのです。
保護者の立場からすると、ストレスになるほど責任の重さを感じている先生は信頼できます。
自分は責任感のある人間なんだと自信を持ってください。
とはいえ、ストレスが溜まりすぎると仕事にも支障が出てきてしまうので、適度にストレス発散してくださいね。
5.体力的なストレス
最も保育士に必要なものの一つに″体力″が挙げられるでしょう。
長時間子どもを抱っこしたり、元気な子どもたちと走り回ったりして、一日の終わりにはへとへとになってしまいますよね。
疲労が蓄積して仕事を休みがちになると、他の先生にも迷惑をかけてしまいます。
◆解決策
きちんと病院に行き薬をもらう
1年目は特に、子どもから色んな感染症をもらいやすい傾向にあります。
熱があるのに無理して出勤したり、風邪の症状があるのに放置してしまうと、逆にまわりの先生に迷惑をかけてしまいます。
私も初めのうちは他の先生方に迷惑をかけまいと、多少熱があっても無理して出勤していました。
でもベテランの先生に「そんな状態で出てこられても迷惑だから、きちんと病院に行って薬をもらってきなさい」と怒られたことがあります。
周りの先生や子どもたちに病気をうつしてしまうかもしれないし、具合の悪い先生がいると気を遣ってしまいますよね。
体調が悪いときは無理せずきちんと病院に行って薬をもらい、ゆっくり休みましょう。
そして出勤したときに休んだことに対しての謝罪とお礼を忘れずに言えばいいのです。
腰痛には腰痛ベルト
保育士の職業病ともいえる″腰痛″。
おむつ替えや抱っこにおんぶ。重いものを持つことも多いので、腰痛に悩まされる保育士は多いようです。
痛くなる前から腰回りの筋肉を鍛えて予防したり、ストレッチをしたりしましょう。
それでも痛くなってしまった時は、腰痛ベルトがおすすめです。
腰痛ベルトは背骨や腰回りを固定したり姿勢を矯正することによって、痛みの軽減が期待できます。
ただ、腰痛ベルトは腰痛を根本的に治すものではないため、一定期間使用してよくならない場合は整形外科や整骨院を受診しましょう。
6.待遇面でのストレス
保育士の仕事は責任が重く、重労働、業務も多岐にわたります。
その割に給与が低いと感じている人は多いようです。
保育士を辞めた理由は、「職場の人間関係」が3割強(31.5%)で最も多く、次いで、「仕事量が多い」
(出典)「東京都保育士実態調査報告書」(令和元年5月公表)東京都福祉保健局
(23.1%)、「給料が安い」(22.1%)、「健康上の理由(体力含む)」(20.6%)となっている。
◆解決策
キャリアアップを目指す
初めのうちは給与が低いと感じる人が多いものの、長く勤めたり役職に就いたりすると給与がアップすることが一般的です。
「副主任保育士」や「専門リーダー」になるために研修を受けたり、普段からリーダーシップを意識して仕事に取り組みましょう。
転職する
キャリアアップをしたくても勤めている園が処遇改善加算の対象ではない場合があります。
その場合はキャリアアップ研修制度の対象施設への転職も視野に入れておいた方がいいでしょう。
園によっては年功序列で勤続年数が長い人から役職に就いたり、役職に就ける基準が明確ではなく、なかなかキャリアアップが見込めない場合もあります。
自分に合った園を見つけて、生き生きと長く保育士として活躍していきましょう!
②元保育士からあなたへ伝えたいこと
私は保育士として働いていたことがあり、今は二人の子どもを育てています。
預ける立場になって思うことは、「本当に保育士さんってすごいな、ありがたいな」ということです。
保護者対応が苦手な人もいると思いますが、私のように陰ながら応援している保護者もいるのです。
私たちはあなたのようにがんばっている保育士がいるから、安心して働けるのです。
私は保育士から歯科業界に転職しましたが、歯科衛生士を見ていてやっぱり資格を活かして働いている人は輝いているな、と思いました。
国家資格である保育士という仕事に誇りをもってください。
応援しています!
③まとめ
保育士はいろいろなストレスを抱えやすい仕事です。
初めのうちはうまくいかないことも多く、つらいと感じるかもしれません。
限界を超えてしまうと体や心が壊れてしまうこともあるので、無理はしないでくださいね。
時にはゆっくり休んで自分と向き合うことも大切です。
ストレスをうまく対処して、笑顔で輝いている保育士をめざしましょう!